Farmer Profile · Okayama
今井 優成
たろちゃん農園
Intro
どんな農業をしていますか?
岡山で農業をしている今井優成(いまい ゆうせい)です。中学1年生の頃から、自分で野菜を育てて出荷する経験を重ねてきました。
現在28歳で、10か所の畑を管理し、年間約50種類の作物を栽培しています。アルバイトのあいさんの手も借りながら、日々の現場を回しています。
たとえばキュウリやナスのように、スーパーや直売所に同じ野菜が一気に並ぶ時期は価格競争になって売れにくくなります。だからビニールハウスも活用し、収穫時期をずらすなど、出すタイミングも工夫しています。
01
農業を始めたきっかけ
祖父母が農業をしていたこともあり、野菜や果物は幼い頃から身近な存在でした。転機は中学1年生のとき。直売所の出品者募集を見かけたことをきっかけに、「祖父のように、自分もおいしい野菜を作って出荷してみたい」と思い立ち、家族に相談して一歩を踏み出しました。
直売所で出荷を続ける中で、お客さまが楽しみに待ってくれていることや、率直な声を聞けることが僕の原動力になっていきました。"つくって終わり"ではなく、食べる人の反応を受け取りながら育て方や品目を考えるスタイルが、早い段階から大事になっていった感覚があります。
02
野菜ソムリエ
中学生の頃から「野菜ソムリエ」という言葉を目にする機会が増え、自然と興味を持つようになりました。直売所での販売を通してお客さまと対話する中で、「もっと話の種を増やしたい」「品種や食べ方、保存のことも伝えられるようになりたい」と思うようになり、高校生のときに野菜ソムリエ講座を受講しました。
資格を取ってからは、青果売場での観察や日々の食事の中での実践を重ねてきました。講座で学んだ知識も活かしながら、お客さまの要望に合わせた提案や、珍しい野菜の食べ方・保存のアドバイスも欠かさないようにしてきました。
03
受賞歴・評価された取り組み
Award
第42回 毎日農業記録賞《高校生部門》
優秀賞・中央審査委員長賞
高校生の頃、地域の特産である「牧石青ネギ」をテーマにした取り組みで受賞しました。青ネギ栽培の現場の大変さや、価格の変化、異常気象によるリスクなど、いろいろな課題も含めて向き合ってきた経験です。
ただ"作る人"としてだけではなく、地域や産地のこれからを考えながら、農業を続ける意味も自分の言葉にしていきたいと思っています。
04
現在の農業スタイル
「いつ、どんな状態で、どう届けるか」で
野菜の価値は変わる。
現在は10か所の畑を管理して、年間で約50種類を栽培しています。多品目栽培は、季節や天候、需要の変化に合わせて、挑戦と改善を重ねてきた流れの中にあります。
野菜を「つくる」だけでなく「伝える」ことも大切にしたいと思っています。直売だけに頼るのではなく、お客さまと会える場所や、手に取ってもらえるきっかけも増やしていきたいと考えてきました。
05
たろちゃんマルシェ
岡山市中区 · 2024年オープン
新鮮な野菜・果物に加えて、店内で手作りしている生わらび餅やドリンク、フレッシュジュースも提供しています。農家をしていると、お客さまの声を聞いたり、想いを伝えたりできる機会が少ないと感じることがあって、「それを叶えられる場所を作れたらいいな」と思ったのが大きいです。
野菜や果物をそのまま販売するだけでなく、アサイーボウルやマーラータン(麻辣湯)などの軽食も用意して、「手に取ってもらうきっかけ」を増やしたいと思っています。畑と食卓の距離を近づけるために、販売の場づくりにも取り組んでいます。
06
これからやっていきたいこと
これからは、日々の栽培や販売に加えて、収穫体験なども広げていきたいです。「野菜に土がついている理由がわからない」という子どもがいる、という話を聞くこともあって、僕自身、そこにもったいなさを感じています。
体験を通して、野菜がどう育つのか、季節や畑のことを知ってもらえる機会をつくりたいです。畑に来てもらって、土や季節の変化、採れたてのおいしさを体感してもらうことで、食べる人の"理解"や"楽しさ"が深まっていく。そんな循環を、岡山から育てていく予定です。